2023.03.09
スタッフブログ
読んでみたくなる人続出!花魁が登場する小説まとめ。
”花魁”という存在は、映画やドラマ、漫画など日本国内の様々な作品で取り上げられています。
中でも、小説にはたくさんの花魁たちの人生が描かれています。
今回は、美しい花魁が登場する小説をまとめてご紹介します。
ドラマチックな花魁の世界を文章で味わう
今回は花魁の世界を味わえるおすすめの小説をまとめて4つご紹介します。
ジャンルも様々なので、花魁や遊郭に興味がある方は、ぜひ一度お手にとって読んでみてください。
吉原手引草
松井今朝子さんの作品で直木賞を受賞した小説です。
先の展開が気になる構成で、どんどん読み進めることができますよ。
物語は江戸の人々に話を聞いてまわりながら進むインタビュー形式です。
張り巡らされた謎や伏線が終盤になり一つにつながるときにはスッキリとした感覚を味わうことができるでしょう。
読み終わるともう一度読み返したくなるようなサスペンス作品です。
花魁の生き方や当時の文化を知ることもできますよ。
吉原十二月
1つ目に紹介したものと同じ作者の松井今朝子さんの小説です。
「胡蝶」と「小夜衣」の2人の花魁が登場し、ライバルのような関係の2人が切磋琢磨しあいながら物語は進みます。
才覚があって少し気の強い「胡蝶」、おっとりしているが芯の強い「小夜衣」。
どちらも魅力的な花魁でどちらにも感情移入してしまいます!
2人の花魁の人生を通じて、幼少期から年期明けまで、花魁が行う月々の行事ごとが華やかに語られていきます。
物語のラストも2人の花魁の粋なところを見せつけられ、爽やかな読了感があります!
輪違屋糸里
この小説は一言で表すと女性目線で見た新選組の話です!
新選組が壬生浪士組と呼ばれていた頃から、芹沢鴨が暗殺されるまでが上下巻で描かれています。
新選組を取り巻く女性たちを中心にして物語は語られていき、タイトルにもある輪違屋とは京都の島原にあった遊郭で、糸里はその遊郭の花魁です!
芹沢鴨は多くの作品であまりいいイメージで描かれていませんが、この作品では草花を愛でるような孤独な優しさが描かれているなど、会津や長州、幕府や朝廷などのしがらみに翻弄され苦労した様子も繊細に描写されています。
花魁に興味がある方にも、歴史や新選組が好きな方にもおすすめできる作品です!
香華
この小説は明治末期から第二次大戦後まで、遊郭での母と娘の生き様が描かれています。
今回紹介する中では一番新しい時代を描く小説です。
自分の思うままに生きる母「郁代」、それに振り回されながらもときには心の支えにする娘「朋子」。
朋子の目線から描かれる愛憎混ざった複雑な感情は、思わず読み手は応援したくなることでしょう。
当時の女性の心理や社会的地位を、花魁の経験がある個性の強い郁代と朋子の親子関係を通して読むことができます。
小さい頃から奔放な母親に翻弄され、かといって縁を切ることもせず遊郭に身を置き、悲劇とも取れる人生を逞しく生き抜く朋子の様子が描かれています。
様々な舞台で描かれる花魁たちを小説で楽しみましょう
花魁が登場する小説をまとめてご紹介しました。
花魁が登場する小説といっても、ミステリーや歴史モノなどジャンルは様々ですね!
手に入りやすいものを選びましたので、何か気になる小説があればぜひ一度読んでみてください!
興味がある方は前回ご紹介したおすすめも読んでみると、花魁言葉や時代背景にも詳しくなるのでおもしろいですよ。